塞ぐなよ その2


この写真だけを見るってぇと、極々普通の風景だよな。ここはおなじみの場所なんだがね、かと言って、一方通行を逆行してる訳でもねぇし。交差点を過ぎて、走り去ろうとしてるとこだって言われても納得しちまうだろ?

だけどね、これ、停まってんの。道路の真中にね。車の下の影を見てみ。向こうの電柱との間に1メートルは開いてるんじゃぁねぇかな。この道は一方通行にはなってるけど、逆行してきた車と擦れ違えるくらいの広さはあるんだよな。

逆行してきた車と、擦れ違えるくらいの幅がありながら、後から来た車が歩道に乗り上げなければ通れねぇってのはちょっと問題ありだよな。いや一寸なんてぇもんじゃぁねぇか。

ここはある外車の修理工場の裏へ通じてる道だし、ある国産車のディーラー工場へ通じてる道でもあるんで、キャリヤが通ったりするし、時にはある大手のピアノ屋さんがあるんで、クレーンを備えたトラックが通ったりもするんだよ。

持ち主は何処行っちまったんだぁ、なんて思ってたらね、ややしばらくして帰って来たんだが、何事もなかったような面してやがってね。腹の立つこと。

ご丁寧にね、鍵まで掛けてったらしくって、一所懸命、鍵を開けようとしてやがる。こんなとこに堂々と停めるんだったら、せめてキーレス・エントリーにでもして置けよって言いたくなるね。

しかしねぇ、これ見てよ。若くって何も分からん世間知らずの餓鬼じゃぁあるめぇし、良い年したおっさんがこんなことして、世間体ってもんを少しは考えろよなぁ。

多分ほかの車と擦れ違うこともないような山の中の田舎町からやってきたやつにちげぇねぇ。車に乗ってるのは俺以外にいねぇ、なんて考ぇてんだろ?


99/09/06